オペ室ナースの勉強blog

手術室看護師に役立つまとめブログ。周術期管理チーム認定試験の対策も✎

刺青やタトゥーがある方のオペで気をつけることとは?

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数年前の話ですが、全身カラフルな刺青の入ったお兄さんがオペに来られたことがあります。




「ここらへんを切るんですけど大丈夫ですか?」



って導入前に主治医が患者さんと相談し始めました。

(術前に話してこないのね…笑)




先生の言う範囲に見事な鯉の刺青が入っていましたが

「気にせずどこでも切ってください。まさにまな板の鯉だな ははは!」

って豪快に笑ってました。




本音は切るのは嫌に決まってますよね。

でもその患者さんの笑顔でみんなホッとして笑って、場が和みました。




入室時から腕はちらっと見えてたけど、脱いだら全身ここまでとは思っておらず

その場にいた人達に緊張が走りましたから…(笑)




主治医、結局刺青を避けて切ってました。

術中初見によっては傷が大きくなり鯉さんを切る可能性もあったのですが、

手術も問題なく終わったので良かったです。





さて、刺青やタトゥーのある患者さんのオペのポイントってなんでしょうか?


問題を解いてみます。


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1…手術部位にタトゥーがあると傷の治りが遅くなったりケロイドの原因になることがあります。


2…刺青やタトゥーのある場所に点滴や脊麻をするのは、禁忌ではありません。

ほとんど問題になったことはないけれど

タトゥーの色素が体内や脊髄腔内に入ってしまう可能性があるため、可能であれば避けるということになってます。



3…10年以上前にタトゥーを入れている場合

その際にHCVHBVHIVなどの感染症にかかっている患者さんが多いそうです。

緊急オペでまだ感染症の検査結果が出ていないような時は特に気をつけましょう。




4のブラッシングは関係ないと思います。


答えは1、3でした。







今回の周術期管理チーム認定試験でも

タトゥーの問題がでてました。


タトゥーが電気メスの熱傷の原因になるか、だったかな。


タトゥーの種類によっては金属の色素を使用していることがあり、MRIで熱傷の原因になることがまれにあるようですが

電気メスは対極板を貼っていてそこに電気が逃げるので問題になることはないはずです。



指輪やピアスなどは電気メス熱傷の原因になることもまれにあるようです。


バイポーラならノープロブレム。


指輪についてはまた今度詳しくやりますね。



今日はここまで( ˙ᵕ˙ )💕






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