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気腹による皮下気腫の恐怖。防ぐために看護師が出来ること

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私がついた手術ではないので聞いた話なんですが


以前小柄な高齢の方の手術で、頭低位で術中の気腹圧を11でやっていたら

頚部や耳の前まで皮下気腫が出来ていて、眼の結膜まで浮腫していたとかなんとか…



術中も高CO2血症で換気回数増やしてもどうにもならなくて

アシドーシスでメイロンで補正してたとかなんとか…




普段気腹圧11でやってても、私はそこまでの皮下気腫を見たことがないので
体格や体質もあるんでしょうかね。





昔なんのオペだったか忘れたけど
頚部まで皮下気腫が広がってしまった患者さんがいて

頚部の閉塞が怖いしってことで、念のために抜管せずにICUに帰ったことがあったので気になって


その方は抜管できたんですか?と聞いたら、

普通に抜管して病棟に帰っていきましたよ、って。



えー!ほんとに?!って思いました。

びっくり。



かなりの高CO2血症みたいだし、結膜まで浮腫るって私の時よりよっぽど大変そうだけど
大丈夫なもんなんですね〜。

術後何もなかったなら良いんですけどね。




先生によっても念のためにって心配される先生もいれば

大丈夫何とかなるよって言う先生もいるし

どちらが正しいとかではないんですけどね。





さて、皮下気腫を防ぐために私たち看護師に出来ることはなんでしょうね。


術中あえて止血のために気腹圧を上げることがあるけど
執刀医の先生は手術に集中していたりするから

落ち着いたらできるだけ早めに戻すように私達も気にしておくことと


術中高CO2血症になったら、気腹圧を下げさせてもらえないか主治医に提案してみるとかですかね?


重度の肥満などで視野が確保出来なくて、気腹圧を上げざるをえないこともあるんですけどね…




皮下気腫はたまに見ますが
重度の場合はここまで大変になることもあるのだと理解して、私たちに出来ることをしていきましょうね。



過去のラパの勉強記事もご参照くださいませ↓

molsama.hatenablog.com





休憩の小話でした。







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